
こんにちは、ニャックです。
インフラエンジニアの仕事の中でも、特に「運用(運用保守)」は、システムの安定稼働を支える一番地味で、一番重要な役割だと思っています。
ただ、外からは見えにくい。
「何やってるの?」と言われると説明しづらい。
そして、やってる本人も「これってしんどいのは自分だけ?」となりがち。
この記事では、インフラ運用の現場に10年以上いる立場から、
運用保守の仕事内容/きつさの正体/将来性を、できるだけ“現場の言葉”で整理します。
※この記事は「こうすれば正解」という断定ではなく、僕の経験ベースの整理です。現場や会社によって運用の形は変わるので、自分の状況に合わせて読み替えてください。
- 運用保守って結局なにをするの?(監視・運用・保守の違い)
- なぜ“きつい”と言われるのか?(根性じゃなく構造の話)
- 将来なくなるの?(クラウド時代の運用の変化)
- 向き不向きとキャリアの分岐(続ける/抜ける/伸ばす)
インフラ運用(運用保守)の仕事内容:ざっくり3つに分ける
よく混同されがちですが、現場ではだいたいこの3つに分かれます。
| 区分 | 主な役割 | 例 |
|---|---|---|
| 監視(Monitoring) | 異常の検知と一次対応 | アラート確認/切り分け/エスカレーション |
| 運用(Operations) | 日常的に“止めないため”の作業 | アカウント管理/定期作業/バックアップ確認/パッチ適用 |
| 保守(Maintenance) | 障害対応と再発防止/機器更改対応 | 復旧対応/原因調査/恒久対応/機器交換(オンプレ) |
ポイントはここです。
運用は「何も起きない状態を維持する仕事」
だから成果が“見えにくい”し、説明しづらい。
インフラ運用の1日の流れ(例)
現場によって差はありますが、だいたい“ルーティン+割り込み”で回ります。
- 09:00:夜間ログ/アラート確認、バックアップ結果チェック
- 10:00:定例・問い合わせ対応、依頼の仕分け(優先度付け)
- 13:00:手順書更新・運用ドキュメント整理(事故率を下げる仕事)
- 15:00:改善・自動化検討(できればここが“未来”)
- 17:00:引き継ぎ・申し送り(ここが抜けると夜間が燃える)

運用で一番危ないのは、「割り込みが増えて、優先度が崩れたまま夕方になる日」です。
インフラ運用は「きつい」のか?きつさの正体は“構造”
正直、しんどい場面はあります。
でも僕は、これは根性の話というより、構造の話だと思っています。
- 止められない:障害が起きたら復旧まで止まれない(当たり前だけど重い)
- 待機が頭から消えない:何も起きてない時間も、どこかが“待機中”になる
- 説明責任の重圧:原因不明ほど「説明だけ先に求められる」
- 成果が見えにくい:「何も起きない」が最大の成果だから評価されにくい
この構造の中で、真面目な人ほど「自分が吸収する」方向に寄ってしまう。
結果、静かに削れていきます。

僕も「まだいける」で吸収し続けて、最後に体が止まりかけました。
きつさを減らすコツ:根性じゃなく“運用設計”で逃がす
僕が効いたのは、気合を足すより、壊れない構成に寄せることでした。
- WIP(同時並行)を増やさない:タスクが増えたら「何を落とすか」を上司に選んでもらう
- “今日中”依頼は条件をそろえる:範囲/品質/期限を再定義する
- 兆候で相談する:限界じゃなく、動悸・吐き気・不眠など“兆候”で止める
運用保守の将来性:仕事はなくならない。でも“形は変わる”
「クラウド化が進んだら運用はなくなる」と言われることがあります。
僕の結論はこれです。
運用の仕事はなくならない。
ただし、求められる中身(専門性)は変わる。
オンプレの部品交換や物理作業は減っていきます。
その代わりに、クラウド上の設定管理、権限、監視、セキュリティ、IaC、ログ設計…の比重が上がります。
運用経験が強いのは、「壊れ方」を知っているからです。
設計・構築・SRE・運用改善に進むとき、ここは確実に武器になります。
向いている人・向いていない人(ざっくり)
向き不向きは、根性より「性質の相性」が大きいと思います。
- 向いている:段取りが好き/慎重/報告が淡々とできる/再発防止が楽しい
- しんどくなりやすい:割り込みが苦手/オンオフを切り替えにくい/説明が強ストレス
求められるスキルと有利な資格
運用は「作業だけ」の仕事ではなくなっています。
だからこそ、基礎+クラウド+自動化で積み上げるのが強いです。
- OS:Linux/Windows Serverの基礎(ログ・権限・基本コマンド)
- クラウド:AWS/Azureの基本(ネットワーク・IAM・監視・運用設計)
- ネットワーク:疎通の切り分け(DNS/HTTP/TCP/IP)
- 改善:手順化・自動化・IaC(事故率を下げる)
資格は「万能」ではないですが、客観的に説明する材料にはなります。
- LinuC / LPIC(Linux基礎の証明)
- AWS認定(SAAなど)(クラウド運用の土台)
- 基本情報技術者試験(IT全体の基礎体力)
まとめ:運用は「地味」だけど、確実に土台になる
運用保守は派手ではありません。
でも、システムの裏側を知り尽くし、安定を守り続ける仕事です。
そして、運用がきつくなりやすいのは、甘えじゃなく構造の問題であることが多い。
だからこそ、根性で吸収するより、壊れない構成に寄せる方が現実的です。

運用で削られた経験も、ちゃんと武器になります。ちゃんと整理できれば。
ここから読めます
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