
こんにちは、ニャックです。
インフラ運用の現場に身を置いて10年以上。
大規模システムの安定稼働を支える日々の中で、僕は何度もこう自問してきました。
「この仕事、本当に自分に向いているんだろうか?」
トラブルが重なったとき。
夜中に叩き起こされたとき。
どんなに経験を積んでも、心が揺らぐ瞬間はあります。
この記事では、これまで一緒に働いてきた多くのエンジニア仲間、そして自分自身の体験を振り返りながら、
インフラ運用の仕事における「向き・不向き」について、綺麗事抜きで整理してみます。
実はこの「向いていないかもしれない」という感覚は、
インフラ運用が静かにきつくなっていく感覚として、別の記事で詳しく書いています。
「インフラ運用が“静かにきつくなっていく感覚”について」

インフラ運用に「向いている人」の共通点
まずは、長く続けやすい人の特徴からです。
意外かもしれませんが、技術力以上に「考え方」や「線の引き方」が影響します。
① 「透明な成功」に納得できる人
インフラ運用の成果は、基本的に**「何も起きないこと」**です。
派手なリリースもなく、称賛される場面も少ない。
むしろ、平和であるほど存在を忘れられます。
それでも、
「裏で支えていることに意味がある」
と割り切れる人は、この仕事と相性が良いです。
② 障害時に「感情」と「事実」を切り離せる人
アラートが鳴り、周囲が焦っているときこそ、冷静さが求められます。
- 怒られるかもしれない
- 責任を問われるかもしれない
そうした感情を一度脇に置き、
「今、ログに何が出ているか」
「事実として何が起きているか」
に集中できる人は、現場でとても頼りにされます。
③ いい意味で「完璧主義すぎない人」
インフラは24時間365日動き続けます。
すべてを一人で完璧に背負おうとすると、必ず消耗します。
- ここまでは自分の責任
- ここから先は仕組みやチームに任せる
そうやって健全に線を引ける人ほど、長く立ち続けられます。
インフラ運用が「きつくなりやすい人」の特徴
一方で、能力が高くても、次のようなタイプの人は苦しくなりやすいです。
① 常に「わかりやすい評価」を求めてしまう人
インフラ運用は、
「動いて当たり前」
になりやすい仕事です。
感謝や賞賛をモチベーションにしていると、
評価されない静かな日常が、少しずつ心を削っていきます。
②すべてを自分の責任として背負ってしまう人
責任感が強いのは、間違いなく長所です。
でも、
「自分がいないと回らない」
という状態を良しとしてしまうと、休めなくなります。
僕自身も、責任感が強いと言われ続ける中で、
気づかないうちに自分を追い込んでいた時期がありました。
「責任感が強いことで自分を追い込んでいた話」

使命感が、いつの間にか自分を縛る鎖に変わってしまうケースです。
③ 仕事と生活の切り替えが苦手な人
夜間・休日対応がある以上、
オフの時間は意識的に切り離す力が必要です。
常に連絡を気にしてしまう人ほど、
実働以上に「精神的な待機時間」が増え、消耗していきます。
特に家庭を持ってから、このズレを強く感じる人は多いと思います。
僕自身が感じた 家庭を持ってから同じ仕事がきつくなった理由 は、こちらで整理しています。
「家庭を持ってから、同じ仕事なのにきつく感じる理由」

「向いていない」と感じる正体は何か
ここで一番伝えたいのは、
向いていない=能力が低い
ではない、ということです。
もし今、
「自分はインフラ運用に向いていないのかもしれない」
と感じているなら、それは多くの場合、
- 夜間対応が多すぎる環境
- 属人化が放置された現場
- 運用を軽視する組織
こうした環境や役割とのズレが原因です。

僕も何度も辞めようと思いました。
それでも、「手放し方」や「任せ方」を覚えることで、10年以上続けてこれています。
※ここで書いている「インフラ運用」という仕事の立ち位置については、別の記事で整理しています。

向き・不向きよりも大切な「続け方」
「向いていない」と結論を出す前に、少しだけ立ち止まって考えてみてください。
- 背負いすぎていないか
- 役割が固定されすぎていないか
- 休むことを、自分に許せているか
インフラ運用は、
社会の根幹を支える、誇りある仕事です。
向き・不向きで自分を裁くよりも、
「どうすれば自分が楽に、長く立てるか」
という視点を持つことの方が、ずっと大切だと僕は思います。
実際、僕も 「自分でやった方が早い」が口癖になっていた時期がありました。
今振り返ると、あれはかなり危険なサインだったと思います。
「『自分でやった方が早い』が増えていた頃の話」

おわりに
もし今、「向いていないのかも」「このままでいいのか」と迷っているなら、
僕が実際に使っていた 辞める・続ける判断軸 も参考になるかもしれません。
「辞めるか続けるか迷ったときの判断軸」

正解はありません。
でも、あなたが壊れてしまう前に、立ち止まる勇気は持ってほしい。

今も試行錯誤の途中です。
一緒に、少しずつ「続けられる形」を探していきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。




