障害が起きないほど評価されない仕事だと気づいた話

ニャック

こんにちは、ニャックです。

インフラ運用の仕事を長く続けていると、
ある日ふと、少し奇妙な感覚に出会うことがあります。

「トラブルは一つも起きていない。
システムも平和に動いている。
……それなのに、なぜか正当に評価されていない気がする」

大きな障害を未然に防ぎ、
100%安定稼働を維持しているはずなのに、
社内での自分の存在が、少しずつ「透明」になっていく。

そんな感覚を覚えたことはないでしょうか。

今日は、インフラ運用に携わる中で僕が感じてきた、
「頑張るほど仕事が見えなくなっていく構造」について、
自分なりの気づきを書いてみます。




目次

成功の証が「何も起きないこと」だという現実

インフラ運用の究極のゴールは、
**「何も起きない状態を維持すること」**です。

サーバは止まらず、
ネットワークは安定し、
ユーザーはストレスなくシステムを使えている。

一見すると、とても理想的な状態です。

ただ、その理想に近づくほど、
エンジニアの仕事は外から見えにくくなっていきます。

うまく回っているときほど、
「そもそも何かしているのか?」が伝わりづらい。
このギャップに、少しずつ違和感を覚えるようになりました。

ニャック

上手くいっている時ほど、
周囲からは「何もしていない」ように見えてしまう。
その感覚が、じわじわと心に残っていました。

「見えない努力」は、評価に乗りにくい

もちろん、実際に何もしていないわけではありません。

  • ログを見て、違和感を拾う
  • リソースの増減を予測して先手を打つ
  • セキュリティリスクを事前につぶす

どれも、
火が上がる前に火種を消すための作業です。

ただ、この「燃えなかった努力」は、
数字や成果として説明しづらい。

「障害を1件防いだ」よりも、
「障害を1件復旧した」方が、
どうしても分かりやすく評価されやすい。

そこに、
インフラ運用ならではの難しさがあると感じています。




評価されるのは、トラブルが起きたあと

振り返ってみると、
一番感謝された記憶は、
大きな障害が起きたときでした。

深夜に呼び出され、
真っ赤なアラート画面と向き合い、
時間をかけて復旧させる。

そのときは、
「助かった」「ありがとう」と言われる。

でも、冷静に考えれば、
障害は起きない方が圧倒的に良いはずです。

それでも、

  • 平穏な一年
  • 大きな障害を未然に防いだ日々

よりも、

  • 炎上を鎮火した一日

の方が、
記憶にも評価にも残りやすい。

この構造に、
少しずつ違和感を覚えるようになりました。

安定させるほど、問いが自分に返ってくる

システムが安定し、
問い合わせも減り、
すべてが順調に回っている。

その静けさの中で、
ふと、こんな問いが浮かぶことがあります。

「自分がいなくても、もう回るんじゃないか」
「今の自分は、必要とされているんだろうか」

こうした感覚は、
評価の問題だけでなく、
夜間対応が日常に溶け込んでいく中で
少しずつ積み重なってきたものかもしれません。

技術を磨き、
自動化を進め、
運用を安定させてきた結果なのに、
なぜか自分の立ち位置が分からなくなる。

ニャック

ちゃんとやっているはずなのに、
その誠実さが、
自分を少しずつ透明にしていくような感覚がありました。




この違和感と、どう向き合うか

もし今、

  • 何も起きていないのに、どこか疲れている
  • 頑張っている実感が持てない

そんな感覚があるなら。

それは、
あなたの能力や姿勢の問題ではなく、
インフラ運用という仕事が構造的に抱えやすい悩みなのかもしれません。

  • 見えない努力を、どう伝えるか
  • 「安定」を当たり前にしない工夫
  • 価値を理解してくれる環境をどう見極めるか

技術だけでは答えが出ない問いに、
向き合う時期が来ている、
そんなふうにも感じています。

この違和感を、
感情だけで抱え続けるのは、かなり消耗します。

僕自身は、
「辞める/続ける」を急いで決めないために、
いくつかの判断軸を整理しました。

おわりに

インフラ運用の評価は、
どうしても分かりにくいものです。

それでも、
あなたの「見えない仕事」のおかげで、
今日もどこかで誰かが、
当たり前にシステムを使い、
仕事をし、生活を続けています。

その当たり前を支えているのは、
間違いなく、あなたです。

ニャック

答えはすぐに出なくても大丈夫です。
僕もまだ、この仕事との向き合い方を探している途中です。

この違和感を、
一人で抱え込みすぎなくていい。

少しずつ言葉にしながら、
自分のやってきた仕事の意味を、
一緒に見つめ直していけたらと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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